プロジェクトストーリー PROJECT STORY

メダルプロジェクト MEDAL PROJECT

4年に一度行われる世界的競技会にてアスリートに授与される金・銀・銅メダル。その約5000個を全国各地から集めたリサイクル金属で作ろう!という国民参画型の世界初の企画「都市鉱山からつくる!みんなのプロジェクト」に当社も業界団体を通じて参加。都市鉱山と言われる小型家電の回収を2017年4月から2019年3月まで2年間行い、無事、メダルに必要な資源量を100%回収しました。

当社の基本理念である「循環型社会の構築」の実現に向けて、小型家電リサイクル法が制定される前から小型家電のリサイクルに注力し、試行錯誤の末再資源化する方法を確立することに成功した当社に突如届いた、国をあげてのビッグプロジェクトへの参加案内。社内は色めき立ち、「ぜひ参加して貢献しよう」とヒートアップ!ここから2年に及ぶ紆余曲折がスタートしました。

  • いきなり立ちはだかった
    認知度不足による集荷問題

    本プロジェクトにおける当社の役割は、小型家電の集荷・回収。そして、回収した小型家電を選別・破砕処理して金属の素材やプラスチックごとに選別し、金属の精錬事業者に納入するまででした。ここでまずネックとなったのが集荷です。会社全体で取り組む一大プロジェクトだったので、多少無理とも思える集荷量を目標設定したのですが、それが予想以上に伸びず苦労しました。「なぜだろう?」とみんなで話し合った結果、一番の問題は“小型家電リサイクルの認知度の低さ”にあるという意見にまとまりました。 小型家電リサイクル法という法律はありますが、現状では消費者に対しての強制力はないため、資源を活かすも捨てるも消費者の選択次第なんですよね。そこで、当社の取り組みやリサイクルの意義、また、今回のプロジェクトについて説明してまわり、その結果として多くのお客様に賛同していただき、目標達成することができました。このプロジェクトをきっかけに、地元の小学生の方に社会見学で来てもらったり、学生向けのインターンシップの際に実際に小型家電リサイクルの作業を体験してもらうなど、 小型家電リサイクルについての認知度をあげる取り組みに着手できたことは、当社にとって大きな収穫だったと思います。

課題を共に乗り越えることで深
まった社員同士の絆

集荷問題の次にやってきた課題点は、バッテリーや電池類の取り扱いについてでした。小型家電にはバッテリーや電池が封入された製品が多く、そのまま破砕や切断にかけてしまうと火災の原因となってしまいます。実際、それが原因で火災が起きた事例をいくつか見てきており、このプロジェクトでは普段より集荷数が圧倒的に多い分、より慎重にならなくてはならないと社内全体で相談し、作業見直しを行いました。バッテリーは一つひとつ手作業で取り外さなければならない手間のかかる作業ですからね。小型家電に割く人員を増やしたり、時には他部署の人員を借りたり、通常の業務に支障をきたさないように各部署長・各工場長を筆頭にコントロールしていただいた結果、事故や遅延を起こすことなく、まさに社員一丸となってプロジェクトに取り組むことができました。この部署間を超えて苦労を共有した体験は、社員同士の絆を強くしたように感じます。

自分たちが手がけたリサイクル品
が世界に広がっていく実感と誇り

これまでリサイクル業に携わってきた私たちですが、集荷してきた物がどういった品物にリサイクルされるのかと言う知識はあっても、実はそれは非常に曖昧なものだったことに今回のプロジェクトで気づかされました。というのも、リサイクルした資源が具体的にどの製品のどの部品、どの建物のどの建築資材の一部に生まれ変わったか判別するのは非常に困難なことなんです。でも、今回、決められた期間・決められた分の素材をリサイクルし、メダルという具体的な形でリサイクル品を確認出来たことはこの事業に携わっている人間にとって大きな意味を持ったと思います。実際、メダリストの首にメダルが掛けられているのを見た時は、今回のプロジェクトの苦労や多くの人に助けられた過程を思い出し、感慨深いものがありました。仲間と困難を乗り越え、最終的に会社全体で一つの目標に向け努力し結果を残せたことは、自分たちの仕事や会社に対してのさらなる自信につながったことは言うまでもありません。そして、今回のプロジェクトにより、小型家電だけでなく、世界中でリサイクルということに対する注目度がさらに高まることを願っています。